藤切神社 春の例祭

                                                        H24.04.01
                                                        東近江市甲津畑


      甲津畑は滋賀県と三重県との県境に近い雨乞岳(1237.7 m)の麓にあり 現在約160戸ほどの集落である

      この地は「千種街道」が通り かの織田信長も美濃尾張と近江を往来する時に この街道を度々利用したとされ
      集落の中に信長が馬を松の木に?いだとされる立派な黒松(樹高 6m 幹周 2.45m)が速水家の庭に残されている
      速水家の関係者に伺ったところ 信長は三度ほど休息されたとのこと

      藤切神社の創建は天応元年(781)とされ 1200年以上の歴史があり 近江の武将 佐々木氏に崇敬を受けたとされる
      また 張屋と呼ばれる境内にある社務所的な建物の柱には 江戸時代末期の文久四年4月(1864)の墨書が残され
      ている

      甲津畑の祭は 十人衆によって仕切られ 昔ながらのしきたり・装束(10人衆は裃 他の人は 他では見ない麻で出来た
      宮衣を着用)して祭事が行われる





宵宮の日 境内で鉦・太鼓を打ち鳴らす



張屋には三ヶ所の火床があり 火を入れて参拝者を待つ



文久四年の墨書きが残る柱



祭の本日 神主・十人衆が来るまで 村の集会所で待機



子供神輿が集落を渡る



本日の朝 村の人が参詣をして戻る



祭の開始を布令して回る
速水家に残る「黒松」



神社より 神主・十人衆が集会所へ向かう



神主を先頭に神社へ向かう



宮衣(みやごろも)を着た人が弓矢を持って続く



神社拝殿での式典 参列者は十人衆



式典が行われている拝殿 立っている三人は世話係り



神主から赤子と親がお祓いを受ける



拝殿で式が進行している間に 張屋では配膳の準備



洗米・昆布・なますと大豆 中央の杯でお神酒を戴く



佐々木氏の家紋が入った幕が張られ 全員お神酒を戴く



宮衣の衣装 麻で出来ており 現在も新調される家もあるそうである



甲津畑は雨の多い所 参道の岩に苔が生えている