大 原 祇 園 



              大原の祇園行事は平成20年7月23日と24日大鳥神社にて行われた

              この祭りは 湖西・湖南・湖北地方では見慣れない荒っぽい祭りのなので 村の長老の
              何人かに祭りの様子を尋ね聞いたことを記録します
              (メモの走り書きで訂正箇所あるかも知れませんがご容赦を)



 23日の宵宮(午後9時ころから11時過ぎまで)

              23日の宵宮では 頭上に被る灯籠(字名と村中安全 五穀豊穣など書かれている:青年
              以上9人から10人が持つ)と 太鼓を持つ踊子(子供)とが一列になって馬場先に集合して
              神職の到着を待ってクジ順に宮入する

              それぞれの村ごとに 神社に向かい本殿前と拝殿前で一踊りした後 世話役の掛け声と
              太鼓の音に合わせて頭上に被る灯籠を激しくぶつけ合う

              昔は 九ヶ村(大字大久保・大字大原上田・大字大原中・大字大原市場・大字神・大字相模・
              大字高野・大字檪野・大字鳥居野)が参加していたが現在では八ヶ村となっている
              (なぜ一ヶ村が参加しなくなったのかは諸説あり)

              全部の村の奉納が終わると「火取り神事」が始まる

              これは 灯籠持ち10人が拝殿前に輪になって並び 獅子役が神輿前に据えてある獅子頭を
              もって先導役(神職)とともに輪に入ると一斉に灯りが消される

              神職の介添えで 獅子頭が勢いよく飛び出して 順次灯籠の火を獅子頭の口で押さえて消して回る
              全ての灯籠の火が上手く消えると「諸願成就」「豊作成就」間違いなしとされる
              これが終わると宵宮神事は終わり各村へ帰る 


 24日の本宮(午後3時から

    
本宮は「花奪い行事」(別名:ケンカ祭り)である

             馬場先に集合し 神職の到着を待って順次神社に向かうが まず神職を先頭に7本槍が神社境内に入場する
             続いて 一番目の踊子と花蓋が傘鉾を先頭に入場し 本殿前で輪になって太鼓を打ち鳴らし 
             掛け声とともに踊子は 中央で太鼓の胴で体当たりのぶつけ合いを数度行う

             この間に 花蓋(各村約10本)は 約6尺の青竹(竹の先は割れていなかったようだ)を持つ
             神輿番(神輿を担ぐ若者)が待機する楼門の外に出て 丸太で仕切られた通路を二人に抱えられ高くかざして往復する
             この時 左右の居る神輿番は青竹で激しく花蓋を叩き潰す
             花蓋を叩き潰す様は この神事を始めて見る者にとっては強烈な印象であるが これでも
             大人しくなったとのことでケガ人もでない

             ある程度叩き潰された花蓋は観衆の方に向けられて 今度は観衆が花蓋に付けられた花を奪い合うのである

             花蓋は徹底的に叩き潰すこれがこの祭りの最大のポイントである

             昔は 花蓋に付けられた献酒樽の奪いあいのようだったが 現在は神殿で献酒樽は外され 
             後で行うチマキ撒きの時に当たりクジを入れておき 当選者に振舞うように改められている

             こうしたことが各村ごとに九回行われる

             その後 各区長が楼門に登り 広場に集まった観衆に向けてチマキを撒く

             神輿は神輿番によって担ぎ出され拝殿を一周した後 楼門を出て各村を回る
             (馬場先までは担いで その後は車で)

             そして大鳥神社での行事は終わり 各村へ帰還する


 なぜ花蓋を徹底的に叩き潰すのか

            一番疑問に思うことである

            花蓋とは踊子たちが被る花笠とは違い 竹とワラを土台にして二人位で持つ花飾りをした
            「花傘:作り物」をイメージすると分かりやすい

            昔からこうした作り物は「神霊」が宿るものとして考えられ 民衆に不幸や危害を及ぼす
            「流行病」「旱魃」「餓え」に例えられ 時あるごとに村から追い払われたり 破壊されたり 
            川流しなどが行われてきたようだ

            従って 祭りが終われば 花蓋は破壊する必要があり 激しく徹底的に叩き潰すのである

            また 祭神の「スサノオノミコト」は暴れ神といわれ このこともこの祭りに関係しているのかも知れない
            (各地の八坂神社の祭神は「スサノオノミコト」である)


 宵宮の灯籠は一基五万円はするとのこと

           各村では10基の灯籠を用意するので毎年の出費が大変だそうです
           また 各灯籠には和紙で作られ デザインされた切り込みのある飾りが貼ってあるが 
           これを作る人が二人しかいないのも今後の大きな問題である

                                     以上祭りに関して聞き及んだ事項である


 7月23日宵宮



神職を先頭に各村の灯籠と踊子の宮入



本殿前で灯籠のぶつけ合い



拝殿前の広場でも灯籠のぶつけ合い
消えたロウソクの火は必ず灯す


各村の灯籠のぶつけ合いが終わったら
拝殿に10基並べておく



黒の獅子頭で灯籠の火を消す



会場の明かりが消された後獅子頭は
神職の手引きで各灯籠のロウソクを消す



大役が終わってホットする踊子



祭りの縁日は何時でも楽しい



 7月24日 本宮



神職を先頭に宮入



各村は傘鉾を先頭に宮入
宮入するのは各一ケ村のみ



花蓋に取り付けられた酒樽は拝殿で事前に取り外される
昔はこの酒樽の奪いあいが壮絶で「ケンカ祭り」の名の由来



拝殿前では踊子同士で太鼓のぶつけ合いが行われる



楼門の外では6尺の青竹を持った神輿番が
花蓋が来るのを今や遅しと待っている


花蓋が来ると両サイドから青竹で花蓋を打ち砕く



花蓋を持つ者は出来る限り高くかざして
青竹の払いから逃れようとする



打ち砕かれた花蓋は観衆の方に
向けられると花奪いが始まる



残った花奪は青竹で徹底的に破壊される



チマキ撒き
チマキの中に酒樽の引き換えクジが入っているので皆必死


神輿出し



神社参道を御渡



獅子頭に頭を被ってもらい一年の無病息災を願う